前回は、空気感と丸みを出す方法について紹介しました。今回は広がりについてと音量について紹介します。
広がり
自分で作った音源(音楽、会議録音、歌など)をスピーカーやイヤホンで聞くと広がり感が市販CDに比べ狭かったり逆に広すぎたりする場合があります。そのような場合に簡単に広がりを調整する方法として広がりがあります。広がりの調整を行なうには、SoundEngineのマスタリングプロセッサーの広がりを操作します。
なお、広がり感はSoundEngineのヴィジュアル画面の位相チェッカーを使うことで視覚的に見ることも出来ます。
オリジナルの位相
広がり-50%の位相
広がり50%の位相
広がり0%(モノラル化)の位相
また、音声ファイル全体の位相具合も測ることができます。ファイルを開くと解析タブの「サラウンド(位相)」というところに表示されます。
最近のJ-POPやアニメなどの曲を10個ほど測定し平均値を出すと-6.84dBでした。音楽などはそのぐらいにするとちょうどよいかもしれません。
音量
処理時にはレベルオーバーに気を使わなくてはなりません。レベルオーバーとは、再生した時にレベルメーターが0.0なってしまうことです。
レベルオーバーをするとはみ出てしまった波形がクリッピングされ歪んでしまうため音質に影響を与えてしまいます。
オリジナルの波形
音量を上げてレベルオーバーしてクリップした波形
調整処理時にこのようなクリッピングが起こらないようにするためには調整タブの音量を操作する必要があります。
再生しながらレベルメーターが最大でも-3ぐらいになるよう音量を設定して下さい。