WaveError 信号劣化度の比較(2) MP3(午後のこ~だ CBR) 【やってみた】


前回、WMAエンコード(wm8eutil)のビットレート毎の違いを比較しましたが、今回は、MP3エンコード(午後のこ〜だ CBR)のビットレート毎の違いを比較してみたいと思います。前回同様SoundEngineWaveErrorを使って、エンコード前のWAVEファイルとエンコード・デコード後のWAVEファイル間の信号劣化度を測定します。

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信号劣化度の測定

サンプル音としては、WaveGeneratorで生成したピンクノイズ(自然界によくありふれている音)を使用します。フォーマットは、100秒、44.1kHz/16bit/ステレオです。周波数特性はこのような感じ。周波数帯域全体に渡り成分を含み、高域に行くに従い減衰しているのがわかります。

pink_noise_spectrum.gif

エンコードには午後のこ〜だをデコードはiTunesを使ってみました。以下ビットレート毎の信号劣化度(Average Fixed Mode)の結果を紹介します。

CBR 64kbps ジョイントステレオ

mp3ではかなりの低ビットレート。

信号劣化度(MSE:二乗誤差平均)は、-20.70dB。この値が低いほど原音に近いことを示します。周波数特性はこのような感じ。

64kbps.gif
 

CBR 96kbps ジョイントステレオ

若干低ビットレート。

信号劣化度は、-22.30dB。64kbpsより改善されています。周波数特性はこのような感じ。

96kbps.gif
 

CBR 128kbps ジョイントステレオ

よく使用されるビットレート。CD品質。

信号劣化度は、-23.79dB。96kbpsよりさらに改善されているようです。周波数特性はこのような感じ。

128kbps.gif
 

CBR 160kbps ステレオ

おそらくこちらもよく使用されるビットレート。CD品質。

信号劣化度は、-25.75dB。128kbpsよりさらに改善されているようです。周波数特性はこのような感じ。

160kbps.gif

やはり、エンコード時のビットレートが大きいほど劣化度も小さくなっていることがわかります。また、パワーやスペクトラムでも劣化度が低くなり、平均音量の違いもエンコード時のビットレートが大きくなるほど改善されていることがわかります。

CBR 192kbps ステレオ

少し高めのビットレート。

信号劣化度は、-27.36dB。160kbpsよりさらに改善されているようです。周波数特性はこのような感じ。

192kbps.gif
 

CBR 320kbps ステレオ

mp3のCBRの最大ビットレート

信号劣化度は、-35.23dB。192kbpsよりさらに改善されているようです。周波数特性はこのような感じ。

320kbps.gif

さすがにビットレートが高い程よい結果になっているのがわかります。また、前回行なったWMAと比較してみると同ビットレートの時にはmp3(GOGO CBR)の方が若干よいという結果になっています。

次は、MP3(午後のこ〜だ ABR)の信号劣化度を比較してみます。

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WaveError 信号劣化度の比較(2) MP3(午後のこ~だ CBR) への3件のコメント

  1. ピンバック: WaveError 信号劣化度の比較(3) MP3(午後のこ~だ ABR) | 豆知識

  2. ピンバック: WaveError 信号劣化度の比較(5) OGG Vorbis | 豆知識

  3. ピンバック: WaveError 信号劣化度の比較(6) MP3(iTunes CBR) | 豆知識