DCオフセットとは(除去の仕方) 【用語解説】


DCオフセットについて

パソコンなどの電子機器で音声を録音する際には、空気の疎密をマイクなどの電子機器が電気信号(電圧)に変換します。

一般に音が入力されていない状態では0Vになるのが理想とされています。しかし、機器の性能や周囲の電気的影響により直流成分が加わり0Vからずれてしまう場合があります。これをDCオフセットと言います。

スポンサーリンク

dc.png
 

スピーカーでDCオフセットを見る

ここで、簡単な実験をしてみました。スピーカーに直流電圧かけ、どのように変化するかを見てみました。下の写真のようにスピーカーのラインに単三電池を接続します。なお、良い子は真似しないで下さい。

batt.png

するとスピーカーの振動板(コーン)が前面に出てきました。この様子をGIFアニメにしたのが下の画像です。

ani2.gif

直流電圧をかける前と後でコーンが動いているのが分かります。

DCオフセットの影響

DCオフセットが正しく補正されていないとどのような影響があるのでしょうか。先ほどのスピーカーの例で言うと、スピーカーのコーンが振動できる範囲は限界があるため、DCオフセットがかかった状態で音を再生するとダイナミックレンジが低下しますし、正しく再生されない可能性があります。マイクなどの録音機器で音を録音する場合も同様です。

また、WAVファイルなど音声データにDCオフセットがかかっている場合は、再生の開始と終わりに「プチッ」という音が入ってしまう可能性があります。

SoundEgnineでDCオフセット処理

SoundEngineを始めとする多くの音声編集アプリケーションでは、このDCオフセットを取り除く機能が付いています。SoundEngineでDCオフセット処理を行うにはその他メニューからDCオフセット(成分調整)を選択します。

menu_dc_offset.gif

なお、どのぐらい直流成分が含まれているかは、解析タブのDCオフセットで確認できます。また、調整タブの低域カットでもDCオフセットと同じ処理を行うことができます。

スポンサーリンク
カテゴリー: 用語解説   タグ:   この投稿のパーマリンク

DCオフセットとは(除去の仕方) への2件のコメント

  1. ピンバック: ベースやバスドラムを簡単リミックス(Remix) | 豆知識

  2. ピンバック: SoundEngine 音声マスタリング(2) 低音域のカット | 豆知識