WaveError 信号劣化度の比較(9) AAC(iTunes VBR) 【やってみた】


前回、AAC(iTunes CBR)のビットレート毎の違いを比較しましたが、今回は、AACエンコード(iTunes VBR)のビットレート毎の違いを比較してみたいと思います。前回同様SoundEngineWaveErrorを使って、エンコード前のWAVEファイルとエンコード・デコード後のWAVEファイル間の信号劣化度を測定します。

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信号劣化度の測定

サンプル音としては、WaveGeneratorで生成したピンクノイズ(自然界によくありふれている音)を使用します。フォーマットは、100秒、44.1kHz/16bit/ステレオです。周波数特性はこのような感じ。周波数帯域全体に渡り成分を含み、高域に行くに従い減衰しているのがわかります。

pink_noise_spectrum.gif

エンコード・デコードはiTunesを使ってみました。iTunesの設定は以下の通りです。

vbr_encode.gif

以下ビットレート毎の信号劣化度(Average Fixed Mode)の結果を紹介します。

VBR 64kbps

64kbpsはVBRの場合有効ではないようです。

64kbps.gif
 

VBR 96kbps

若干低ビットレート。

信号劣化度は、-23.09dB。周波数特性はこのような感じ。

96kbps.gif
 

VBR 128kbps

よく使用されるビットレート。iTunesでは高音質と表記されている。

信号劣化度は、-25.04dB。96kbpsよりさらに改善されているようです。周波数特性はこのような感じ。

128kbps.gif
 

VBR 160kbps

標準より少し高めのビットレート。

信号劣化度は、-26.51dB。128kbpsよりさらに改善されているようです。周波数特性はこのような感じ。

160kbps.gif
 

VBR 192kbps ステレオ

高めのビットレート。

信号劣化度は、-27.69dB。160kbpsよりさらに改善されているようです。周波数特性はこのような感じ。

192kbps.gif
 

VBR 320kbps ステレオ

320kbpsはVBRの場合有効ではないようです。

320kbps.gif

ビットレートが高い程よい結果になっているのがわかります。また、前に行なったAAC(iTunes CBR)MP3(午後のこ〜だ ABR)と比較してみるとどのビットレートでも今回のVBRの方がよい値になっています。MP3(iTunes VBR)の場合もほぼ同様に今回のVBRの方がよい値ですが、192kbpsの時にだけMP3(iTunes VBR)の方がよい値になっているようです。

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