DTMで音楽制作をしている初心者の方にとって、コンプレッサーって難しいですよね?
そうではなくても、例えば会議の録音などでも全体的な音量を揃えたいなと思うこともあるかもしれません。(ないですかね??)
そんな時、コンプレッサーを使うと簡単に音量を揃えられるかもしれませんが、やはり使い方は慣れるまで結構難しいものです。
というわけで、コンプレッサーを使うための基本となるパラメーター、スレッショルドとレシオについて解説いたします。
スレッショルドとは、コンプレッサーが掛かる基準
まずスレッショルドですが、これはコンプレッサーが掛かる基準となる音量を設定するものです。
と言ってもなかなか理解が難しいかもしれません。
音声を再生して、SoundEngineのレベルメーターを見てみてください。すると白い線が動いています。この音量を基準としています。これはRMSと言われる音量で、耳で実際に聴いた時の音量を表すものです。
ちなみに緑、黄色、赤で表される縦のメーターはデジタル的な音量、いわゆるPeakを表しています。これはリミッターで使います。
さて、スレッショルドの設定の目安としては、まず最低限この白い線よりも下になるように設定する必要がある、ということになります。
上の画像だと、左chは-14dBくらい、右chは-12dBくらいになっています。この状態でスレッショルドを-12dBにしてしまうと、コンプレッサーは全く掛からない、ということになってしまいます。
なので、この場合は-16dBや-20dBなど、白い線より少し下くらいに設定するのが適切だと思われます。
レシオとは、コンプレッサーで音量をどの程度圧縮するか
次にレシオを見てみましょう。これはコンプレッサーで音量をどの程度圧縮するか(音量を下げるか)の割合を設定します。
先ほどの画像の状態で、設定を-20.0dBに設定したとします。
右chだけで考えると、-12dBになっているので-20dBから飛び出ているのは単純に言って8dB程度ですね。
この時、レシオを2にするとします。するとどのようになるか判るでしょうか?
どうなるかというと、下の画像の白い線のように、先ほどの飛び出た8dBが大体半分の4dB飛び出る状態、つまり-16dB(より少し飛び出たくらい)になっています。
スレッショルドを調整してからレシオを調整する
ここまで見てきたのを1文でまとめると、スレッショルドで設定された音量よりも飛び出た音量分がレシオの割合だけ下がる、ということになると思います。
実際には、再生しているわけで、この音量が時間と共に動くので、白い線の全体的な動きを見てスレッショルドの設定を考えなければいけません。
そのうえでレシオを調節します。レシオの目安としては、普通に掛ける場合には2~4程度、強めに掛ける場合には6~8にする、という感じです。もちろん場合によって上下はしますので、あくまで目安として覚えておいてください。
動画でさらに理解を深める
お判り頂けたでしょうか? やはりちょっと難しいですかね?
これを動画で解説したものがありますので、「ヘルプカフェコンプレッサーのスレッショルドとレシオ」も見てみるといいかもしれません。
当然ながら、実際にやってみるのが一番理解が深まると思いますので、この記事や上記の動画を参考にしながら、自分で実際にやってみてくださいね。