音波
音は主に空気などの疎密が周期的に変化して波となり伝播する現象です。音をパソコンに取り込む際には音波をマイクなどで電気的な波に変換し、その後デジタル信号に変換され、データとして記録しています。
波の繰り返しが速い場合、私達は「高い音」として認識します。一方、音波の繰り返しが遅い場合、私達は「低い音」として認識します。
一般に、この波の繰り返しの速さは周波数と呼ばれています。
周波数スペクトル
普段私達が聴く音は上図のように単調な波ではなく、複雑な形をしています。この複雑な形は色々な周波数のサイン波(正弦波)が重なっていると考えることができます。このように、音波にどの周波数の正弦波がどれくらい含まれているかを示したものを周波数スペクトル(周波数スペクトラム)と呼びます。
スペクトラムアナライザー
SoundEngineでは、再生中の音声の周波数スペクトルを表示するスペクトラムアナライザー画面があります。
このグラフは右側に行くほど高い音、左側に行くほど低い音の大きさを示しています。
色々な音の周波数スペクトル
このスペクトラムアナライザーを使って色々な音の周波数スペクトルを見てみましょう。
ランダムノイズ
ランダムノイズの周波数スペクトルを見てみました。
スペクトルがほぼフラットになり、ランダムノイズが表示範囲の全ての周波数を同じだけ含んでいることがわかります。このようなランダムなノイズが音声データに乗ってしまうと、イコライザーなどのフィルタで除去するのは非常に困難になります。
サイン波
次に1kHzのサイン波の周波数スペクトルを見てみました。
#ref(): File not found: “sp_sine.png” at page “services/tips/2007-04-27/3”
1kHzのところに鋭いピークが立ち、入力した波形がほぼ1kHzのサイン波のみで構成されていることがわかります。
人の声
続いて男性の声の周波数スペクトルを見てみました。
100Hz付近から2kHz程度までの周波数を多く含んでいることがわかります。
一般に人の声の周波数成分は80Hzから数kHz程度と言われています。
ピアノ
次にピアノです。
上の人の声とあまり変わらないように見えます。一般にピアノの周波数成分は最も低い音で30Hzから、最も高い音でも4kHz程度と言われています。
ハット
続いてハットです。
22kHz(録音可能な周波数の上限)が最も多く、低周波になればなるほど成分が少なくなっていくのがわかります。(50-100Hz付近はノイズと思われます)
バスドラ
最後にバスドラムです。
ハットとは対照的に低周波成分が多く、高周波になるほど成分が少なくなっていくのがわかります。バスドラムの音は主に80Hz付近の成分で構成されていると言われています。
ピンバック: イコライザーについて | 豆知識
ピンバック: SoundEngineのグラフィックイコライザー | 豆知識