AACファイル(Advanced Audio Coding)はMP3などと同じように圧縮音声ファイルの一種です。聴感上の音質を音楽CD並みに保ったまま非圧縮のファイルと比べてサイズを1/20程度まで小さくすることができると言われています。
AACフォーマットにはその仕様・機能によってLC-AACやHE-AACなど数種類に分類されますが、利用する上で区別が必要な場面は少ないと思われます。
AACの特徴
圧縮性能
AACは非圧縮の音声ファイルに比べ、ファイルサイズを小さくできます。しかし、圧縮前の音を完全に再現することはできません(非可逆圧縮)。また、CBRとVBRに対応しています(詳しくは、音声・動画変換におけるCBR/VBR/ABRの違いとはをご覧下さい)。
AACフォーマット固有の特徴としては、96kHzまでのサンプリングレートに対応、
48チャンネルまで対応などが挙げられます。
MP3との比較
AACはMP3よりも圧縮性能が優れています。ビットレートを同じにした場合、AACの方が聴感上の音質が良いと言われています。別の見方をすると、聴感上の音質が同じな場合、AACの方がファイルサイズを小さくすることができます。この面もMP3に代わるフォーマットとして注目されている理由の一つです。
対応ポータブルプレイヤー
AACフォーマットはApple社のiPodを始め、SIREN社のDP350など多くのポータブルミュージックプレイヤーで採用始めています。
また、Sonyの携帯ゲーム機、PSPでも再生する事が出来ます。さらに、携帯電話向けの「着うたフル」などにもAACフォーマットが採用されており、MP3に代わる音声圧縮フォーマットとして大変注目を集めています。最近では、NintendoDSでも再生することができ、続々と採用するハードが増えています。
他の非可逆圧縮フォーマット
AAC以外の非可逆圧縮フォーマットには次のようなものが挙げられます。
- MP3(MPEG 1 Audio Layer 3)
- Ogg(Ogg Vorbis)
- WMA(Windows Media Audio)
- ATRAC(Adaptive TRansform Acoustic Coding)
AAC対応アプリケーション
再生
- iTunes(Windows, Macintosh)
- foobar2000(Windows)
変換
iTunesを使うと簡単にAACファイルを作成することができます。