ディレイ(エコー)とは、種類・使い方についてやさしく解説 【用語解説】


ディレイとは遅れ

ディレイは、遅れのことを意味し、音が時間的に遅れていることを表します。原音に対して遅れた音(ディレイ音)は、下の図のようになります。

原音・ディレイ音

エフェクトのディレイ(エコー)は、(カラオケでもおなじみですが)音にディレイ音を連続的に付加します。

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以下のように、少し小さくなったディレイ音がフィードバックして次のさらに小さなディレイ音を発生させるという効果になります。

ディレイエフェクト

このようにディレイ(エコー)は、やまびこおふろの反響音など、ある程度音が鮮明なまま響く感じをシミュレートしたものです。

この鮮明な感じ・こもらない感じ・乾いた感じがリバーブ(残響音)との違いの一つにかもしれません。

ディレイの主な種類とその使い方

ディレイは、ディレイ音の長さ(反響の度合い)によって、3つに分けれれます。ダブリングショートディレイロングディレイです。

ダブリング

原音とディレイ音との間隔が50ミリ秒程度のものをダブリングと呼びます。ダブリングは、音に厚みをつけたり、アンビエンス(臨場感)効果を付加したりするのに使われることが多いでしょう。

ダブリング

ちなみに、ディレイが50ミリ秒よりもさらに小さな場合には(5ミリ秒など)、知覚上遅れとしてではなく位相が異なる音が重なっているものとして聞こえ、周波数特性が変化した音として聞こえます。(揺れのないフェイザーエフェクトみたい感じでしょうか)

ショートディレイ

原音とディレイ音との間隔が100~200ミリ秒程度のものをショートディレイと呼びます。ショートディレイは、音にくっきりとした響きを与えることができ、ボーカルやギターなど様々なものに利用されることが多いでしょう。カラオケのディレイ(エコー)もこのぐらいのディレイのものが多いのではないでしょうか。

ショートディレイ

また、音楽のテンポとディレイの時間を合わせることで(例えば、120bpmで8ビートなら250ミリ秒など)、楽曲に更なるノリやリズム感を付加することもできるでしょう。(テクノやトランスなどでもよく使われ手法の一つでしょう)

その他にも、ウグイス嬢風のナレーションを作ったり、ネットラジオ・実況動画などでのタイトルコールや決め台詞に使うと効果的でしょう。

ロングディレイ

原音とディレイ音との間隔が200ミリ秒以上のものをロングディレイと呼びます。広い空間を演出する場合などに使うと効果的かもしれません。

ロングディレイ

その他

その他に、ステレオ感を出すピンポンディレイ(左右に音が移動する感じ)や広域が減衰していくようなアナログ回路風のアナログディレイなど、色々な目的に応じたディレイがあります。

ステレオディレイ

音声ファイルにディレイをかけてみる

SoundEngineを使うと音声ファイル(WAVファイル)に、簡単にディレイをかけることが可能です。

WAVファイルを開いた後(開き方については、03.編集を始めるために~ファイルを開く&保存するを参考まで)、メニューの空間から「ディレイ(エコー)」を選びます。

空間メニュー

メニューを選ぶと、ディレイ(エコー)のエフェクター画面が表示されます。

色々と調整可能なパラメーターがありますが、今回は簡単にかけるということでライブラリーから好きなものを選んで、画面左下のプレビューボタンを押してみて下さい。もし違うものがよければまたライブラリーから違うものを選びます。(パラメーターやライブラリーの詳細は、ディレイ(エコー)を参考に)

エフェクター画面

ライブラリーから選び終わったらOKボタンを押すと、下のようにディレイ(エコー)かけた状態が出来上がります。

あとは、保存をすればディレイ(エコー)をかけた音声ファイルが出来上がります(保存の仕方については、03.編集を始めるために~ファイルを開く&保存するを参考まで)。

ステレオディレイ

また、RadioLineを使うと「歌ってみた」でお馴染みの「カラオケ風に歌や音声・メロディーにエコー」をかけることもできます。

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